川崎縦貫高速鉄道(川崎市営地下鉄)は、川崎市の鉄道不便地域の解消と市域の一体化、南武線の混雑解消を目的として計画されている路線です。当初は元住吉を経由する計画だったものを採算性向上のために変更し、新百合ヶ丘~武蔵小杉を初期整備区間、武蔵小杉駅~川崎駅を2期整備区間として、現在新線建設の認可を国土交通省に申請していました。また、同路線は開通と同時に小田急多摩線・京急大師線との相互直通運転を行うことも計画していました。
当初は2008年度に事業認可を取得・2010年着工・2018年開業を目指していたものの計画変更により延期を余儀なくされ、実質的に計画は中止となりました。
本ページでは当時の計画を資料として掲載しております。
インデックス
川崎縦貫高速鉄道計画の経緯・川崎縦貫高速鉄道の事業概要・川崎縦貫高速鉄道の各駅情報
川崎縦貫高速鉄道の経緯
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●運輸政策審議会答申第18号
「東京圏における高速鉄道を中心とする交通網の整備に関する基本計画について」において、2015年までに開業すべき路線として位置付け
川崎縦貫高速鉄道(仮称)の新設(新百合ヶ丘-宮前平-元住吉-川崎)
川崎駅において京浜急行大師線との相互直通運転を検討
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●鉄道事業許可取得
初期整備区間(新百合ヶ丘-宮前平-元住吉)について国土交通大臣より鉄道事業許可を取得(営業キロ 15.4km 10駅)
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●川崎縦貫高速鉄道線研究会開催
効率性などの視点から事業費の縮減手法などを検討するため、学識経験者及び市民代表から構成される「川崎縦貫高速鉄道線研究会」を設置し、ディスカッション
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●川崎縦貫高速鉄道線研究会の提言を踏まえた事業計画の見直し
京浜急行大師線に加え、小田急多摩線とも相互直通運転を行うことや、車両基地の新設を取りやめ、小田急唐木田車庫を活用することなど計画の一部見直し
●川崎縦貫高速鉄道線整備事業に関する検証結果
「行財政改革プラン」に沿って、地下鉄事業に関する需要予測や事業費の縮減等による採算性の検証、地下鉄建設による市財政への影響等を検証
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●川崎縦貫高速鉄道について市民アンケート(1万人)を実施
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●市民アンケート調査結果の公表
「財政状況等が良くなるまで着工を延期すべきである」 40.0%
「地下鉄事業は中止すべきである」 32.9%
「予定どおり地下鉄の建設を進めるべきである」 15.8%
「よくわからない」 11.2%
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●5年程度着工を延期とする市の方針決定
アンケート調査結果及び市の財政見通しや地方税財政制度改革の動向を見極めるため、5年程度の着工延期
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●工事施行認可延長申請保留
工事施行認可申請期限である9月の時点で工事着手時期を示せず、施行認可申請を保留
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●市の事業再評価対応方針案を議会で報告
2005年第1回市議会定例会において、事業再評価に係る本事業の対応方針案を市長が報告
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●川崎市事業評価検討委員会の開催
事業を巡る社会経済情勢等の変化を踏まえ、市の対応方針案が客観的かつ公平な評価手法等に基づき実施されているか審議され、その結果、市の対応方針案は妥当なものであるとの判断が示される
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●市の事業再評価対応方針の決定
川崎市事業評価検討委員会からの具申意見を踏まえ、「現計画(元住吉接続)については中止し、路線を一部変更して武蔵小杉駅に接続する計画で、継続して川崎縦貫高速鉄道線整備事業を推進する」という市の方針を決定
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●川崎縦貫高速鉄道線整備事業に関する市民説明会の開催
市の事業再評価対応方針の内容等を説明するため、市内各区において説明会を開催
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●国土交通大臣あてに平成18年9月30日を廃止予定日とする鉄道事業の廃止届を提出
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●国土交通大臣から廃止予定日の繰上げについて、公衆の利便を阻害するおそれがない旨が通知
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●国土交通大臣あてに鉄道事業廃止予定日を2006年年4月1日に繰上げる旨市が届出
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●2007年第1回川崎市議会定例会において新年度予算を可決
建設改良費として356,506千円を計上(調査設計費66,300千円、建設諸費252,144千円、建設利息28,062千円、予備費10,000千円)
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●平成18年度川崎市高速鉄道事業会計決算概況を公表
2億9,411万9,457円を支出として計上
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●川崎市議会本会議において、交通局が2008年度の事業認可取得が困難である旨答弁
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●川崎市が川崎縦貫高速鉄道の計画休止を発表し、2015年度の交通政策審議会への提案を見送り
川崎縦貫高速鉄道(初期整備区間)の事業概要
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11駅
(新百合ヶ丘駅-長沢駅-医大前駅-蔵敷駅-犬蔵駅-宮前平駅-野川駅-久末駅-子母口駅-等々力緑地駅-武蔵小杉駅)
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車内信号閉塞方式/ATC自動列車制御装置/ATO自動列車運転装置/CTC列車集中制御装置 など
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急行 約16分・緩行 約24分(急行退避時約26分)
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朝方ラッシュ 15本
日中閑散時 6本
夕方ラッシュ 10本
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小田急多摩線・京浜急行大師線との相互直通運転を前提
(京浜急行大師線については2期区間までまで整備完了時)
川崎縦貫高速鉄道の各駅情報
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予測乗車人員48,300人/キロ程0.0km/地上/島式ホーム/小田急線乗換
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予測乗車人員5,900人/キロ程2.7km/地下3層/島式ホーム
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予測乗車人員8,100人/キロ程4.1km/地下3層/島式ホーム
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予測乗車人員10,700人/キロ程5.1km/地下3層/島式ホーム
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予測乗車人員6,600人/キロ程6.7km/地下2層/島式ホーム
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予測乗車人員27,900人/キロ程8.3km/地下3層/島式ホーム(上下)/田園都市線乗換
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予測乗車人員5,200人/キロ程9.9km/地下3層/上下式ホーム
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予測乗車人員9,800人/キロ程12.0km/地下3層/島式ホーム
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予測乗車人員8,700人/キロ程13.3km/地下3層/島式ホーム
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予測乗車人員4,200人/キロ程15.2km/地下4層/島式ホーム
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予測乗車人員5,700人/キロ程16.7km/地下3層/島式ホーム/東横線・目黒線・南武線・横須賀線・湘南新宿ライン乗換